名家の血筋を残すため、座敷牢に閉じ込められた異形の息子に犯される話

老当主は頭を悩ませていた。
長男、次男と、息子たちが相次いで死んでしまったのだ。
息子たちに子供はおらず、このままでは血筋が途絶えてしまう。
年老いた当主自身には、もう、生殖能力がなかった。
しかしひとつだけ、血筋を残す可能性が残っていた。
この家には、もうひとり、末の息子がいるのだ。
当主は、使用人の雛子を呼んだ。
この家を継ぐ子を産む女性は、若く、美しく、健康であることが必要だ。
雛子はその条件にぴったりだった。
本来ならば、良家の娘を嫁に迎えるべきだが、わけあって、末の息子には、それが無理だった。
とにかく命令に従い、与えられた任務を遂行してくれる者に頼むしかないのだ。
当主は雛子に言った。
この家の血筋を守るため、末の息子の子供を産んで欲しい。子を産むことができたら、息子の正式な妻として、この家に迎えよう。もし子供ができなくても、務めに対する謝礼は出す──と。
雛子は賢い娘だったので、反論も質問もせず、すぐに了承した。
自分のような身分の低い人間に頼むということは、なにか、表に出せない理由があるのだろう。謝礼の額も十分だし、もし、正式な妻になれば、この家の女主人として生きていけるのだ──。

雛子はすぐに医者の検査を受けた。
そして、妊娠しやすいと思われる日になると、当主に呼ばれた。
「ついてきなさい」
当主に言われ、屋敷の奥へ進んでいく。
厳重に施錠された扉を開け、さらに進むと、地下へと続く階段があった。
地下室に着くと、そこは座敷牢だった。
座敷牢の中で、巨大な赤黒い《なにか》が暴れていた。
座敷牢が壊れそうなほどの力で、めちゃくちゃに暴れている。
その凄まじさに恐怖を覚え、雛子は思わず後ずさった。
「達夫、撃ってくれ」
「はい」
雛子が来る前から部屋にいた男が、銃を構え、座敷牢の中にいるものを撃った。
《それ》はのたうちまわり、やがて、静かになった。
「これが末の息子の満だ」
当主に言われ、雛子は耳を疑った。
──これが人間?
よく見ると、確かに、それは人間のような形をしていた。
「筋肉が異常に発達しているから、とても力が強くてね。さっき撃ったのは、麻酔銃だよ。そのまま近づいたら殺されてしまう──満は人の心を持っていないんだ」
達夫と呼ばれた男が座敷牢を開けて中に入り、満の体から麻酔銃の注射器を抜いていた。
「達夫は満専属の使用人だ。忠実な男だよ。他に満の事を知っている者はいない」
「私は……あの……満様と、どのようにすれば……」
雛子は怖気付きそうな気持ちを奮い立たせて言った。
「ああ、君には、満が麻酔銃で動けなくなっているうちに、性交をしてもらいたいんだ。……わかるね?」
「……はい」
雛子は内心驚いていたが、覚悟を決め、頷いた。
「すぐに始められるか?」
「はい」
雛子は座敷牢に入ると、服を全て脱ぎ、仰向けに倒れている満の股ぐらに跪いた。
座敷牢の外で、当主と達夫が見ている。
行為を監視されることは了承済みだった。
別の男との間の子を満の子だと偽る事のないように、妊娠が確定するまで、常に監視されることになっているのだ。
雛子は、満の顔を見た。
満は、白目を剥いていた。
麻酔で眠っているのだろう。
早く済ませてしまおう──雛子は、恐る恐る、満のものに触れた。
まだ柔らかい状態でも、かなり大きい。
「お使いください。ぬめり薬です」
達夫が木桶を持ってきて置き、下がっていった。
木桶の中には、ぬめりのある液体が入っていた。
雛子が手を入れてみると、ご丁寧に、人肌に温めてある。
雛子はそれを手にすくうと、満のものを両手で撫で回した。
満のそれが、むくむくと膨れて硬くなり、立ち上がっていく。
雛子はそれを見て、不安になった。大きすぎるのだ。
こんなの、入るかしら……でも、やるしかない。ゆっくり馴染ませていけば、きっと、なんとか──
雛子は満の上にまたがり、巨大なそれを秘部に押し当てた。
もちろん、全然入らない。
そもそも、雛子の体が、男性を受け入れる状態になっていないのだ。
雛子はそれでも、必死にそれを入れようとした。
その時だった。
「あ、がぁっ……!」
満が突然目を見開き、動き出したのだ。
「えっ──あっ、いやぁっ!」
あっという間だった。
雛子は満に組み敷かれていた。
達夫が麻酔銃を構える。
しかし当主は、達夫を制して言った。
「待て! 少し様子を見よう」
満は目を爛々と輝かせ、涎を垂らしながら、自身のいきり立つものを無理矢理、雛子の中にねじ込んでいった。
雛子は恐怖と痛みで泣き叫んだが、当主は助けなかった。
満は、本能で性交をしようとしているように見える。
もしかしたら、上手くいくかもしれない。
もしなにかあっても──当主の瞳に、暗い光が宿る。
代わりはいくらでもいるのだ……

満の巨大なものが、全て、雛子の中に入っていた。
雛子は、痛みと同時に強い快感に襲われ、途切れる声で喘ぎ、涙を流しながら、だらしない笑みを浮かべていた。
満が唸り声を上げ、動き出す。
その衝撃は、雛子の華奢な体が壊れてしまいそうなほどだった。
突き殺されるかもしれない──
雛子は、快感のあまり真っ白になった頭の片隅で、微かな死の匂いを感じながら、その猛烈な快感を狂ったように貪った。

雛子は無事、生還した。
長い性交だった。
満は何度も、何度も、雛子を犯し、射精した。
しかし、やがて気が済んだのか、雛子を生かしたまま、解放したのだった。
最後、雛子は自力で動ける状態ではなかったため、達夫が座敷牢の中から運び出した。
もちろん中に入ったのは、麻酔銃を使って、満を眠らせてからである。

しばらくして、雛子が妊娠していることがわかった。
やがて、元気な男児が生まれ、雛子は正式に、満の妻となった。
不思議な事に、赤子が生まれたのと同時に、満はその生涯を終えた。
赤子の目を見て、雛子は満の生まれ変わりだと確信した。
雛子は、今度こそ、彼に幸せな人生を歩んでほしいと、心から思ったのだった。

おわり