痴漢ごっこ

わたしと彼の秘密の遊び。
電車でこっそり、痴漢ごっこのはずが…
《読了時間の目安:7分》

わたしは電車の先頭車両に乗り込むと、座席には座らず、車両の一番前、運転席側の壁の隅に陣取った。
この場所で、恋人のケンジと落ち合う約束をしているのだ。
わたしはケンジを探し、車内を見渡した。
(いないなぁ……)
車内にはたくさんの人がいるのだが、ケンジの姿は見当たらない。
その時だった。
なんと、背後から近づいてきた乗客が、わたしのお尻をなでたのである。
反射的に身を固くしたわたしだったが、すぐに《計画》のことを思い出し、胸を躍らせた。
(ケンジねっ……)
下を見ると、ジーンズにスニーカーの足が見え、わたしは笑みを浮かべた。
──実はこれ、《痴漢ごっこ》なのだ。
大学生のわたしとケンジは、エッチ大好きカップルで、欲望がちょっと暴走気味。
普通のセックスでは飽き足らず、いろんなプレイを楽しんでいる。
目隠しプレイ、拘束プレイ、コスプレなんてのは序の口。
カラオケやネットカフェの個室でしちゃったこともあるし、草むらの陰で青姦(!)なんてのもある。
そんなわたしたちが最近ハマっているのが、電車での《痴漢ごっこ》なのだ。
ケンジは、わたしのうしろにピッタリと密着して、臆病な手つきでわたしのお尻をさわっている。
(すごい。なりきってるじゃん……)
きっと本物の痴漢らしく、そっとさわって、わたしの様子をうかがっているのだ。
こういうプレイの時は、照れずに役になりきった方が楽しめる。
(わたしもなりきるわよ……)
わたしは困ったようにうつむき、壁際に身を寄せた。
今、ケンジにとってわたしは、《彼女》ではなく、《電車で見つけた気の弱そうな女の子》。
わたしにとってケンジは、《彼氏》ではなく、突然襲ってきた《見ず知らずの痴漢》なのだ。

わたしが気弱な態度を見せると、痴漢の手つきは大胆なものに変わっていった。
お尻のふくらみをわしづかみにしてもんだり、お尻の割れ目をなぞるようにして、その感触を楽しんでいる。
もし、本当に痴漢にあったら、もっと抵抗したり、逃げたりすると思う。
だけど、今のわたしは気の弱い女の子。
どうすることもできず、恐怖心と羞恥心に耐えながら、黙ってうつむいていることしかできないのだ。
(あぁ……わたし、知らない人にお尻さわられちゃってるんだ……)
わたしは痴漢の手の感触にゾクゾクし、身をふるわせた。
やがて、痴漢はスカートの中に手を入れてきた。
パンツの上からお尻をなで回し、その指先をわたしのアソコへと進めていく。
(あっ……)
わたしは体をピクンとふるわせた。
痴漢の指先が敏感な部分にふれたのだ。
痴漢は、そんなわたしの様子を見て調子に乗り、ついに、わたしのパンツの中に手を入れてきた。
「……!」
痴漢の手が一瞬止まる。
同時に、わたしはその理由を悟った。
(やだ、わたしったら……)
わたしのアソコはあふれ出した愛液で、グチョグチョに濡れてしまっていたのだ。
(痴漢にさわられて、こんなになっちゃうなんて恥ずかしい……)
顔を真っ赤にしてうつむくわたしをよそに、痴漢はゆっくりと、いたぶるように指を動かしはじめた。
もちろん、話しかけてきたりはしないが、その手つきはまるで、反応してしまったわたしをあざ笑っているかのようだ。
愛液のまとわりついた指で、クチュクチュと音を立てながらアソコをなで回され、わたしは甘い吐息がもれそうになるのを必死に我慢した。
電車には、他にも乗客がたくさんいる。
醜態をさらすわけにはいかないのだ。
と、その時だった。
(えっ……うそっ……!)
痴漢の指の動きが激しくなり、わたしのクリトリスを細かい動きで刺激してきたのだ。
(やだっ、そんなにしたらイッちゃう……!)
こんなに激しいことをする予定ではなかったのだが、この状況にケンジも興奮してしまったのかもしれない。
(ああっ、すごい……なんか、いつもより上手……)
わたしはあえぎ声が出てしまうんじゃないかと不安になり、足を閉じるようにして、少し抵抗した。
しかし、痴漢の手は止まらない。
(も、もうダメっ……イッちゃうっ、あっ、ああっ──!)
ものすごい快感の波が押しよせてくる。
「うっ……くぅっ……」
わたしは荒くなる呼吸を押し殺し、声が出そうになるのを必死に我慢した。
体はビクビクと痙攣してしまったが、じっと観察でもされていない限り、気付かれないだろう。
車両の隅にいるわたしたちを、誰も気にしていないことを祈るしかない。
ちょうどその時、電車が駅に止まった。
わたしは快感の余韻に満たされた体に鞭を打ち、何事もなかったかのように取り繕うと、何気なくホームを眺めた。
そして──信じられないものを見た。
今、うしろにいるはずのケンジが、ホームを歩いていたのだ。
(えっ……ケンジ、なんでっ!?)
サッと血の気が引く。
(じゃあ、今わたしのうしろにいるのは誰……)

そんなわたしの心境などつゆ知らず、痴漢はわたしのシャツの中をまさぐっていた。
ブラジャーをずらし、胸をわしづかみにして激しくもみ、乳首をクニュクニュとこねくり回してくる。
(ああっ……)
わたしは声が出そうになるのを必死に我慢して、痴漢の手から逃れようと、体をもぞもぞと動かした。
しかし、今までのわたしの行動で、痴漢はわたしを《気の弱い女の子》だと思い込んでしまっている。
逃れようとするわたしの動きは、強気になっている痴漢の欲望を増幅させただけだった。
痴漢は、さらに熱を帯びた手つきで、わたしの胸を強引に責めてきた。
(どうしようっ……あんっ……本物の……ああっ……痴漢だったんだ……)
混乱、恐怖、快感……様々な感情が入り乱れ、わたしの頭の中はめちゃくちゃだった。
声をあげることもできる。
しかし、痴漢=悪とはいえ、わたしが痴漢に対して曖昧な態度を取ってしまったから、行為もここまでエスカレートしてしまったのだ。
こんな計画を立ててしまったこっちにも、罪はある。
(んんっ、あっ、乳首気持ちいい……じゃなくてっ……だまって次の駅で降りよう……)
わたしはそう決心し、それまではこの状況に耐えることに決めた。
そのうちに、痴漢が胸を責めるのをやめた。
(あ……終わり……?)
しかし、そう思ったのもつかの間、痴漢は背後でもぞもぞと動くと、再び、わたしのスカートの中に手を入れてきた。
そして、わたしのパンツを太ももまで下ろすと、腰を突き出し、生暖かく、固い、棒状のモノをわたしのアソコに押し付けてきた。
(こ、これって、まさか……!)
そのまさかである。
痴漢は、固く大きく勃起した彼の《おち○ちん》を、わたしのアソコにグイグイと押し付けているのだ。
(うそっ、うそっ……!)
わたしは痴漢の動きをかわしつつ、車内に視線を走らせた。
(よかった……)
わたしたちのいる場所が壁際の隅であることと、重なり合う乗客の位置関係が幸いし、他の乗客に丸見えという状態は免れている。
(でもっ……いくらなんでもこれはマズイって……あっ、ああっ……!)
プチュッと音を立て、痴漢のおち○ちんの先っぽが、わたしの中に侵入してきた。
(やぁん、どうしようっ……)
わたしは痴漢のおち○ちんから逃れようと、イヤイヤをするように、腰を左右に揺らした。
しかし痴漢は攻撃をゆるめず、わたしのお尻を押さえつけ、グイグイとおち○ちんを突き進めてくる。
(ああっ、やだっ、ホントに入っちゃうよぉ……)
そう思いながらも、わたしはどこかで気付いていた。
わたしは本気で逃げようとしていない。
痴漢に感じさせられ、エッチな気持ちでいっぱいになってしまったわたしは、心の隅では「入れてほしい」と思っているのだ。
そんなことを考えている間にも、グチョグチョに濡れたわたしのアソコは、痴漢のおち○ちんをどんどん飲み込んでいった。
(ああっ、奥までっ、奥まで……入っちゃったよぉ……)
体中に強烈な快感が広がり、わたしの自制心を壊していく。
痴漢はゆっくりと腰を動かしはじめた。
(あぁん、すごい……おち○ちん、すごいよぉ……)
(痴漢のギンギンのおち○ちん……おっきいおち○ちん、ぶち込まれちゃってるぅ……)
だんだんと、痴漢の動きが激しくなっていく。
(ああっ、やだっ、ガンガン突かれちゃってるっ……)
(ガンガン突かれて、うれしいっ……気持ちいいよぉ……)

(だけど、こんなに人のいるところで……)
わたしは不安を感じ、顔を上げた。
(よかった、誰も見てな……)
そう思った瞬間、すぐとなりに立っているサラリーマン風の男が、妙な動きをしていることに気が付いた。
(え……えっ!?)
よく見ると、ズボンからおち○ちんを出し、自分でこすっている。
わたしは恐る恐る顔を上げ、その男の顔を見た。
(やっ、やばっ……)
あわてて目をそらす。
男が、すごい目でこっちを見ていたのだ。
(目が合っちゃったよぉ……)
しかし、男は手を止めなかった。
それどころか、興奮して、手の動きをさらに激しくしている。
(なんか、変なことになっちゃってるっ……あっ、ああん!)
そうこうしている間にも、痴漢がわたしを激しく突きまくってくる。
(んっ、ああっ、もう……どうでもいいっ……もっと……もっといっぱい突いてぇ……)
とてもマズい状況なのはわかっていたが、わたしはいろいろ気にするのをやめた。
受け止めきれないほどの快感がとめどなく押しよせ、わたしはすっかり、その虜になってしまったのだ。
しばらくすると、痴漢の動きが差し迫ったものに変わっていった。
(ああっ、なんか、すごいっ……もしかしてこの人、イキそう……?)
(中に出されたら困るっ……でもっ、ああっ、どうしようっ、わたしもっ、イッちゃうぅ──!)

痴漢はイク瞬間におち○ちんを抜き、わたしのお尻や太ももに精液をかけた。
ちなみに、となりでオナニーをしていたサラリーマン風の男もほとんど同時に絶頂に達し、わたしの足に精液を飛ばしてきた。
強烈な快感に包まれていたわたしは、したたる精液を拭うこともせず、電車の壁にもたれかかり、ただぼんやりと立ち尽くしていた。
しばらくすると、電車が駅に止まった。
わたしはハッとして、下ろされていたパンツをあわてて直すと、ふらつく足取りで、逃げるように電車を降りた。
わたし以外に降りる客はいなかった。
うしろで、電車の扉が閉まる。
わたしは意を決して、ゆっくりと振り返った。
痴漢とオナニー男、二人の男が、じっとわたしを見つめていた。
痴漢はわたしにいたぶるような視線を送り、なにか言葉を発するように、口を動かしてみせた。
ご・ち・そ・う・さ・ま──
「……!」
わたしはその場に立ちすくみ、電車が走り去るのを呆然と見つめていた。
あやしい胸の高鳴りを感じながら……

おわり