王女と野獣

汚れなき王女は、悪い魔女の放った凶暴な野獣に襲われてしまう…
《読了時間の目安:10分》

魔女のグリシナは、自分を追放した王国に恨みを持っていました。
グリシナはとても悪い魔女だったので、王の命令により、国から追放されたのです。
「なんとかして、あの王をひどい目にあわせてやりたいもんだ」
グリシナはいつもそう思っていましたが、それは難しいことでした。
グリシナはもちろん城の中には入れませんし、王家の人間には聖なる守りの魔法がかかっていて、悪い魔法をかけることもできないのです。
どうしたものかと考えていたグリシナは、部屋の隅でうずくまっている大きな黒い固まりに目を留めました。
「そうだ……野獣、お前が役に立つかもしれないねぇ」
グリシナに声をかけられると、野獣はむくりと体を起こし、立ち上がりました。
その姿は、野獣という名にふさわしい、恐ろしいものでした。
天井にぶつかりそうなほど大きな体は、頭から足の先まで、真っ黒な毛で覆われています。
体つきは獣のようで、手足には大きな爪がありました。
頭はライオンに似ているようでしたが、角もはえており、異様に裂けた口の中は血のように赤く、鋭い牙が並んでいます。
赤く光る小さな目からはなんの感情も読み取れませんでしたが、それが一層、この野獣を恐ろしげに見せていました。
「オレ……ナニスレバイイ」
「フフフ……それっ」
グリシナが野獣に向かってさっと手を振ると、野獣の姿は人間の青年に変わっていました。
「いいかい、よくお聞き。まずは城の中に入ることからだ……」
グリシナは計画を野獣に話し、しっかりと覚えさせました。
「オレ、城イク……」
「しっかりやるんだよ。ヒヒヒ……」
グリシナは不適な笑みを浮かべ、人間の姿をした野獣を見送ったのです。

「ヤジー、今日は終わりにしよう」
「ワカッタ」
「もう、一週間になるか……だいぶ慣れてきたよな」
「ナレタ……」
「真面目だし、力もあるし、ヤジーが来てくれて本当に助かったよ。じゃあ、おつかれさん」
「オツカレ……」
野獣はグリシナの計画通り、使用人となって城に潜入することに成功していました。
ヤジーというのは、城での野獣の名前です。
野獣には名前がなく、グリシナからは、ただ「野獣」と呼ばれていました。
名前を聞かれた野獣が「ヤジュウ」と答えたのを、城の者が「ヤジー」と聞き間違えたのです。
「ヤジュウ」などという名前はあまり聞いたことがありませんからね。
野獣は持っていた掃除道具を片付けると、使用人の宿舎に向かって歩き出しました。
そのときです。
野獣の頭の中に突然、グリシナの声がやかましく響き渡りました。
「お前、いつまで働いてるんだ!」
野獣は苦しげにうめくと、頭を抱えてうずくまりました。
「もう十分だよ。計画を忘れたのかい。さっさと王女の部屋に忍び込むんだ」
「ケイカク……王女ノトコロ、イク……」
「そうだ。しっかりやるんだよ……」
グリシナの声が聞こえなくなると、野獣はふらふらと立ち上がりました。
そして、他の使用人や兵士に見つからないよう、こっそりと王女の部屋に向かったのです。

見張りの兵士の目をかいくぐるのには苦労しましたが、野獣はなんとか、王女の部屋の前にたどり着きました。
部屋の扉をそっと開け、中に入ってみると、王女のローズはベッドですやすやと眠っていました。
窓から差す月明かりが、彼女を照らしています。
一点の汚れもない、透き通るような肌に、バラ色の頬。
みずみずしい果実のような唇。
緩やかなウェーブのかかった金色の髪と同じ色をした長いまつげが、閉じたまぶたをふちどっています。
野獣は息をのみ、放心したようにその姿を見つめると、思わず、眠っているローズの手をとり、自分の胸に抱きしめました。
野獣は一瞬で、恋に落ちてしまったのです。
するとそのとき、部屋の中にかわいらしい声が響きました。
「んんっ……うーん……」
ローズが目を覚ましてしまったのです。
野獣はあわてて手を離しました。
「あらっ……まぁ、あなたは……ヤジーだったわよね、最近来てくれたばかりの」
ローズは体を起こし、野獣に向かってにっこりと微笑みました。
普通なら悲鳴をあげてしまいそうな場面ですが、純粋で、人を疑うことを知らないローズは、この状況に恐怖を感じていなかったのです。
「どうしたの、こんな時間に。もっと早い時間に来てくださればよかったのに。男性に寝ているところを見られるのって、ちょっと恥ずかしいもの」
「ア……ウゥ……」
「まあいいわ。ところで、なにか用かしら?」
ローズは野獣に笑顔を向けました。
すると、あろうことか、恋に落ちた野獣はグリシナの計画を全部、ローズに話してしまったのです。
それは、野獣が城に潜入し、王女を強姦するというものでした。
「まあ、なんてこと! グリシナがそんな……」
ローズは青ざめました。
「デモ、オレ……シタクナイ……ソレ、ワルイコト」
「そうね。あなたは優しい人だもの……」
ローズに見つめられると、野獣は赤くなってうつむきました。
「大丈夫。グリシナは王国に入れないんだもの。ここにいれば安全よ」
「オレ……ココニイタイ……タクサン、ハタラク……」
「ええ、あなたは自由に生きる権利がある。グリシナの言いなりになる必要はないわ」
ローズが言うと、無表情だった野獣の顔に、ぎこちなくはありましたが、うれしそうな笑みが浮かびました。
ところが、そのときです。
部屋の中に紫色の霧がたちこめ、怒りに満ちたグリシナの声が響き渡りました。
「野獣よ、なにをしている!」
「ウゥッ……」
野獣はおびえた顔で、宙を仰ぎました。
「グリシナ!?」
ローズも表情を固くし、身構えます。
「いかにも……お前の両親に王国を追い出された、哀れなグリシナさ……」
「それは、あなたが悪いのよ……わかっているでしょう」
「だまれ小娘! お前に用はない」
グリシナはローズに言うと、ひと呼吸置いてから、今度は野獣に言いました。
「野獣……お前はわたしの呪いから逃れることはできないんだよ……お前を本当の姿に戻してやろう……」
すると、野獣の様子に変化が現れました。
とても苦しそうな表情を浮かべ、頭を抱えています。
「ヤジー! どうしたの!?」
「ウ、ウゥーッ」
青年の姿が徐々に、真っ黒で巨大な野獣の姿に変わっていきます。
「そんな……グリシナ、やめて! ヤジーにひどいことしないで!」
ローズは叫びましたが、そんな願いが聞き届けられるはずもありません。
「さあ、野獣よ……本能のままに猛り狂うがいい……!」
グリシナが言うと、恐ろしい姿に変わった野獣はうなり声をあげてローズに飛びかかりました。
野獣は、グリシナの強い呪いで心を失ってしまったのです。

大きなベッドの上で、野獣はローズに馬乗りになっていました。
目が真っ赤に光っています。
「ヤジー、お願い……やめて」
しかし、心を失った野獣に、ローズの言葉は届きません。
「グルルル……」
野獣はのどを鳴らし、ローズのドレスの胸元に鋭い爪を引っかけると、いたぶるように、ゆっくりと破っていきました。
ビリビリと音を立ててドレスが裂け、ローズの美しい体があらわになっていきます。
「グヘヘへ……」
野獣は長い舌を出し、ローズの乳房をなめ回しました。
張りのある乳房と、ピンク色の宝石のような乳首が、野獣の唾液に汚されていきます。
「ううっ……いやぁ……」
ローズは逃げようとしましたが、馬乗りになっている巨大な野獣にかなうはずもありません。
「あうぅ……ダメ、やめてぇ……」
しかし、拒絶する気持ちとは裏腹に、乳首は隆起して敏感になり、ローズの体に快感をもたらしていました。
(あぁっ……体の奥が熱い……うずうずして……たまらない……)
(こんなのはじめて……わたしの体はどうなっちゃったの……?)
ローズは快感の熱に浮かされ、甘い吐息を漏らしはじめました。
すると野獣は、馬乗りになっていたローズの体から離れ、彼女の足をつかんで大きく広げました。
「いやっ……!」
ローズは反射的に抵抗しましたが、野獣の力にはかないません。
野獣の目の前に秘部をさらす形になり、ローズは激しい羞恥心に襲われました。
「いやぁっ……見ないでっ……」
しかし、そんな願いが通じる訳もなく、野獣は低いうめき声をあげると、いきり立ったペ○スをローズの秘部に押し当てました。
チュプッという音、そして、ヌルヌルとすべる感触。
強制的に引き出された快感で、ローズの秘部からは愛液があふれ出ていたのです。
「お願い、やめてっ──!」
ローズは青ざめ、懇願しました。
しかし野獣は、ドクドクと脈打つ巨大なペ○スをローズの秘部にグイグイと押し付け、少しずつその先端をうずめていきます。
ローズは恐怖に体を震わせながら、野獣のペ○スが自分の中に入っていくのを、ただただ見つめるしかありませんでした。
「うぐっ、やっ……あぁっ……」
(やだっ、入っちゃうっ……あんなに太くて大きいのが……どんどん入っちゃうよぉっ……)
やがて、野獣のペ○スは根元までローズの中に入ってしまいました。
「あ……うぅ……」
ローズはショックに目を見開き、野獣の巨大なペ○スが自分の中でドクンドクンと脈打つのを感じていました。
受け入れる気持ちはないのに、体の奥からじわじわと快感が広がってきます。
(こんなの……負けてはダメっ……気をしっかり持たなければ……)
しかしその意志に反して、ローズの秘部はヒクヒクと、野獣を誘惑するように動いていました。
ローズの中にある本能が、凶暴なまでにみなぎった野獣のペ○スを歓迎していたのです。
すると、興奮に呼吸を荒くした野獣が腰を動かしはじめました。
「ひっ……ひぁあっ!」
ローズは思わず、鋭い声をあげました。
野獣が腰を動かすと、受け止めきれないほどの強烈な快感がおとずれたのです。
「あっ、やっ、ダメっ、はぁんっ!」
ローズは声をあげずにはいられません。
「ひっ、あんっ、やめてぇっ……お願いっ……やめてぇっ」
しかし野獣は、高ぶった様子でさらに動きを激しくし、ガンガンとペ○スを突き上げます。
華奢なローズの体は、まるで玩具のようにガクガクと揺れました。

「んぐっ、うっ、ぁっ、あはぁんっ!」
あまりの快感に、ローズの頭の中はしびれたようになり、意識が飛んでしまいそうです。
(も……ダメ……耐えられないっ……)
「ううっ、うっ……きっ……きもちぃ……きもちいぃよぉおっ!」
ローズは泣きそうな顔でそう言うと、狂ったように快感を口にしはじめました。
「あぁっ……わたし……めちゃくちゃに犯されてちゃってるぅっ……」
「すごいよぉっ……きもちぃの、すごい……だいすきぃ……」
「もっとっ、もっとぉっ、奥までいっぱい突いてぇっ……」
体はおろか、頭の中まで犯しつくすような猛烈な快感で、ローズは理性を破壊されてしまったのです。
すると、野獣が差し迫った動きを見せはじめました。
「ハァッ、ハァッ……ウゥッ、イクゾ……!」
うなり声をあげ、片方の手でローズの頭を乱暴に押さえます。
そして、限界まで高ぶってはちきれそうなペ○スをローズの奥深くに突き立てると、一気に大量の精を放出したのです。
「あっ、あっ、きてるぅっ! ドクンドクンきてるぅうっ! うれしっ、うれしいよぉ──っ!」
野獣に精液を注ぎ込まれたローズは身を反らし、壊れた人形のように激しく体を痙攣させたのでした。

「ウゥ……」
精を放出した野獣は、目の前でぐったりとしているローズを呆然と見つめていました。
グリシナの魔法から解放され、徐々に理性が戻ってきます。
「アァ……!」
悪い魔法にかかっていた野獣ですが、自分のしてしまったことは、はっきりと覚えていました。
自分に優しくしてくれたローズに、ひどいことをしてしまったのです。
いたたまれなくなった野獣はベッドの上から飛び退き、部屋から逃げ出そうとしました。
そのときです。
「ヤジー、待って!」
ローズが野獣を呼び止めました。
「ウゥッ……」
「お願い。行かないで」
「オレ……ヒドイコト……」
「わたしは大丈夫だから……こっちへ来て」
ローズに言われ、野獣はうなだれながら、ベッドのそばへ戻りました。
「オレ、ドンナ罰モウケル……シンダッテ、カマワナイ……」
「死ぬだなんて、まさか! そんな必要はないわ。だけど、その……グリシナの魔法のせいとはいえ、こういうことになったわけだから……責任をとってほしいの」
「オレ、ナンデモスル……!」
「じゃあ……わたしと結婚してくれる?」
「エ……!?」
野獣は驚いて目を白黒させました。
「してくれないと困るわ。だって……わたしの処女を捧げたんだから。わたし、あなたと結婚しなかったら、誰とも結婚できないのよ」
「デッ、デモ……オレ……人間ジャナイ……コンナ……」
「そんなの、構わないわ。あなたはとっても優しい、思いやりのある人だもの……わたし、ずっと見てたのよ」
ローズは、野獣が城で一生懸命働き、他の使用人たちを気遣う様子をずっと見ていました。
「それに……」
ローズは体を起こし、野獣に抱きつくと、野獣の耳元でつぶやきました。
「さっきの……すごく気持ちよかったもの。わたしたち、相性はぴったりだと思うわ。そう思わない?」
野獣はうれしさに体が熱くなり、ローズを抱きしめたくなりました。
しかし、忘れてはいけないことがあります。
野獣は悲しそうに言いました。
「ダメ……オレ、呪ワレテル……キット、マタ、ヒドイコトシテシマウ……」
するとローズは、野獣の目を見て言いました。
「大丈夫、なんとかなるわ。城には腕のいい魔法使いがいるし……グリシナなんて怖くないわよ」
ローズはそこまで言って、ふと、悲しげな表情を浮かべました。
「それとも……わたしではイヤかしら」
すると野獣はあわてて言いました。
「ソンナコト、ナイ! オレモ……スキ……」
「まぁ、本当に!? うれしいわ!」
ローズは顔を輝かせ、野獣をぎゅっと抱きしめました。
今度は、野獣もローズを抱きしめます。
二人は愛に満ちた様子で見つめ合い、そして、キスをしました。
その時です。
「ん……えっ、なに!?」
ローズは突然、驚いて声をあげました。
野獣の体が、まばゆい光に包まれていたのです。
「ヤジー、どうしたの? 大丈夫? まさか、これもグリシナの呪いなの?」
ローズは言いましたが、野獣は答えません。
光はどんどん強くなり、ローズは目を開けていられなくなりました。
「ヤジー!」
すると、野獣が言いました。
「あぁ、なんてことだ……ローズ、もう大丈夫。目を開けてごらん」
さっきまでと、声の様子が違います。
ローズは恐る恐る目を開けました。
「えっ、ヤジー、あなた……」
なんと、野獣は使用人として働いていたときと同じ、人間の青年の姿に変わっていたのです。
「君とのキスで呪いが解けたんだ。これが僕の本当の姿……」
「ええっ……」
「僕の名はヘンリー。グリシナに滅ぼされた隣の国の王子なんだ」
「な……なんですって!?」

それから数日後、ヘンリー王子は高名な魔法使いとともにグリシナ討伐に出かけ、見事、彼女の邪悪な魔力を封じることに成功しました。
もちろん、二人は結婚し、さらに、グリシナに滅ぼされた隣の国の再建も始まりました。
大きな障害を乗り越え、なにもかもが、うまくいったのです。
「あぁっ……あんっ……ヘンリー」
「ローズ……とても素敵だよ……」
その夜、二人は穏やかに愛を交わしていました。
あの日のセックスとは大違いの、優しいセックスです。
しかし、ヘンリーはローズが心の底から満ち足りてはいないことに気づいていました。
「ローズ……ごめんよ。僕は君を満足させられていないようだ」
「そっ、そんなことないわ!」
「気を遣わなくていいんだよ……僕のせいなんだから。君は、あの激しいセックスが忘れられないんだろう?」
「まっ、まさかっ、そんなわけないでしょう!」
ローズはムキになって否定しましたが、その顔は真っ赤に染まっています。
「本当に……? いいのかな……僕はこういうこともできるんだよ」
そう言ったヘンリーの姿が、見る見るうちに野獣へと変化していきます。
「えっ、ちょっと……ヘンリー!?」
「大丈夫。僕は元々、人間と野獣、両方の姿を持つ種族なんだ」
「そ、そうだったの!」
「見てごらん。人間のときより、ずっと大きい……ローズはこっちがいいんだろう?」
ヘンリーは、凶暴なまでにいきり立ったペ○スをローズに見せました。
「あ……や、やだっ、なにを言って──」
思わず見とれてしまったローズは、あわてて目をそらしました。
「素直じゃないなぁ……うれしそうな顔して」
「もうっ、ヘンリーったら!」
「どうなんだい、ローズ。僕は早く入れたくてたまらないんだ……」
「でっ、でも……」
「それなら、元の姿に戻ろうか? 僕はどっちでもいいんだよ」
「ダメっ、待って!」
「フフ……じゃあ、このまま、続きをしようか」
「誤解しないでね! 優しいのも好きなのよ……」
「わかったよ。さあ、覚悟して……この前より、もっと激しくしてあげる……」
「あっ……うそっ、あんっ、すごいっ……あはぁあああんっ!」
……こうして、二人はいつまでも幸せに暮らしたということです。

おわり