少女の異常な欲望【前編】

犯されたくて、夜の公園をうろつく少女。
獣のように、乱暴に、激しく求められたい……

夜が更けると、私はこっそりと家を抜け出した。
夜、親の目を盗んで家を抜け出し、公園を徘徊するようになってからもう一ヶ月になる。
しかし、私の目的は未だ果たされていなかった。
世の中、意外と平和なのだ。
それはとても素晴らしいことだと思うし、これからもそうであって欲しいと思う。
罪のない人が傷つけられるのは、かわいそうだ。
ただ、私は違う。
私は変質者に襲われたくてたまらないのだ。
だからこうして、夜な夜な公園をうろついているのである。
私の欲望……それは、狂おしいほどの欲望をぶつけられること。
私は、獣のように、乱暴に、激しく求められたいのだ……

公園は広く、歩いてひと周りすると一時間はかかる。
私はいつものように、暗い道を進んだ。
ぽつりぽつりとある街灯の明かりは頼りない。
しばらく進むと、トイレが見えてきた。
そこだけぼんやりと明るくて、白い建物は闇の中に浮かんでいるようだった。
広い公園には、こんなトイレがいくつもある。
トイレに人がいる様子はなく、静まり返っていた。
私は歩く速度を変えず、そのまま通り過ぎようとした。
すると突然、スピーカーの音声が流れたので、私は驚いてしまった。
左が男性、右が女性──と、どうやら障害者用の音声案内らしかった。
新しく取り付けたのだろう。
気を取り直し、私は再び歩き出した。

それからしばらくして、またあの音声案内が流れた。
少し離れた場所から聞こえてくる。
どっちの方角だろう──私は立ち止まり、耳を澄ました。
うしろだ。
私は振り返った。
さっきのトイレかもしれない。たぶん、そうだ。
誰か通ったのだろうか。
心臓の鼓動が早くなる。
ついに何かが起こるかもしれない。
闇に潜む変質者が迫ってくる感じがして、私は身震いした。
下腹部がうずき、張り詰めたようになり、いやらしい液体がにじみ出てくる。
呼吸が荒くなり、私は少しよろけた。
もしかしたら、変質者なんていないかもしれない。
普通の人が通ることもあるだろうし、動物が通っただけ、なんてこともあるかもしれない。
しかし私は、変質者がいると信じたかった。
ずっとその時を待っていたのだ。
少し考え、私は来た道を戻ることにした。
謎の人物は、まだ私の存在に気づいていないかもしれない。
このチャンスを逃したくなかった。
平静を装い、歩いていく。
気づいて欲しくて、少し足音が大きくなった。
カサカサと音がした気がして、私は立ち止まった。
音のした方を見てみるが、何もない。
私は再び歩き出した。
すると今度ははっきりと、人の足音が聞こえた。
うしろに誰かいる──!
もう隠れる気はないということだろうか。
恐怖と期待が入り混じった複雑な気持ちが渦巻き、興奮は最高潮に達していた。
私は意を決して、うしろを振り返った。

思ったより近くに、その人物はいた。
最初に目に入ったのは男の腹の辺りだった。
ズボンのベルトと、チェック模様のシャツ。
視線を上げると、男が私を見下ろしていた。
その表情の異常な様子からして、その人物は変質者に違いなかった。
ギラギラと輝く目が怖い。
私は蛇に睨まれたカエルのように、その場で硬直してしまい、動けなかった。
嬉しい……だけど、怖くてたまらない。
すると、男が私の腕をつかんだ。
ずっと待ち望んでいた夢の状況が、現実になろうとしていた。
ところが、腕を強く掴まれ、引っ張られると、恐怖のあまり私はパニックになってしまった。
あまり覚えていないのだが、必死になって逃れようとしていたんだと思う。
強い衝撃を感じ、一瞬、視界が真っ白になった。
気がつくと、私は地面に倒されていた。
おそらく、男と出会った道のすぐ近くだと思うのだが、低木の茂みに囲まれており、倒された状態では周りの様子は全くわからなかった。
大きな男が胸の上に馬乗りになっていて重く、苦しい。
すると、男が腰を上げ、膝立ちになった。
圧迫されていた胸が解放されたので、私は大きく息を吸い込んだ。
男は、私のブラウスに手をかけ、乱暴に前を広げた。
ブチブチッと音を立て、ボタンが弾け飛ぶ。
私は怖くて動けずにいた。
それから男は、ブラジャーを無理やり引っ張ってはずそうとした。
しかし、ブラジャーは丈夫なので、私の体が引っ張られ、起き上がる形になってしまった。
ブラジャーの紐が食い込んで、痛い。
「自分でとれ」
男が言った。
私が戸惑っていると、男はイラついた声で「早くしろ」と言った。
私は、言われた通りブラジャーをはずすことにした。
ところが、手が震えてなかなかはずれない。
望んでいた状況とはいえ、やはり、何をするかわからない男には恐怖を感じる。
しかしこの恐怖さえも、私の求めていたものなのだ。
なんとかブラジャーをはずした瞬間、息を荒くした男が覆いかぶさってきた。
男は、獣のような荒々しさで私の乳房を揉みしだき、吸ったり、なめたり、噛み付いたりした。
「う……あふっ……んっ……」
気持ちよくて、いやらしい声が出てしまう。
「なんだその声は。気持ちいいのか」
男は私の乳房を揉みながら言った。

つづく