夜道の事件

暗い夜道で暴漢に襲われたOL。恐怖に震えながらも、激しく感じてしまい…
《読了時間の目安:9分》

月子は夜道を足早に歩いていた。
仕事が長引いて、ずいぶん遅くなってしまったのだ。
会社から駅まで、少し距離があるが、急げば終電には間に合いそうだった。
月子は大きな通りからそれ、細い道に入っていった。
いつも使っている駅までの最短ルートだ。
車の往来が多く、夜中明るい大通りとは打って変わって、住宅や駐車場などしかないこの道は、夜になるととても暗く、人通りも少ない。
街灯が辛うじて道を照らしているが、その数はとても少なく、街灯の真下以外はほとんど真っ暗だ。
それでも、通い慣れた道のせいか、さほど危険だと思うことはなかった。
それに、人通りが少ないと言っても、いつも月子が帰る時間帯には、この辺りの住人や、月子のように駅に向かう者などがぱらぱらと歩いている。
わざわざ遠回りする理由もなく、通勤にはずっとこの道を使っていた。
しかし、こんな時間になったのは初めてだった。
辺りは静かで、前にも後ろにも、どこにも人はいなかった。
なんとなく嫌な感じがして、月子は歩調を早めた。
それは、突然の事だった。
小さな駐車場の横を通り過ぎようとしたその時、月子の目の前に見知らぬ男が飛び出してきたのだ。
しかも、悪人ですと言わんばかりの、強盗のようなマスクをかぶっている。
「……!」
驚いた月子は目を見開き、その場で硬直した。
しかし、頭の中では様々な考えが渦巻いていた。
(これはもしかして、危険な状況?
逃げようか?
でも、追いかけてきたら?
わたしは足が遅いから追いつかれてしまうかもしれない……
いや、絶対に追いつかれる。
ここからでは、戻っても進んでも、大通りまで距離がある。
それに、この人を刺激して怒らせたら、余計にひどい目に遭うかもしれない。
それより、せめてこの男を怒らせないようにするのが一番いいのかも……
とにかく、逃げられるチャンスを待つんだ──)
男が飛び出してきた一瞬のうちに、月子はこれだけの事を考えていた。
だが、男は逃げるチャンスなど与えてはくれなかった。
出会った次の瞬間には、無言で月子の腕をつかみ、すごい力で駐車場の中へと引っ張って行ったのである。
いざ、事態が動き出すと、月子は怖くなり、恐る恐る小さな声を出した。
「あ、あの……」
しかし、返ってきたのは
「騒ぐな」
という一言。
恐ろしい男の声を聞いただけで、月子は身がすくんでしまった。
夢だと思いたかったが、これはまぎれもない現実だ。
(まさか自分にこんな事が起こるなんて……)
月子は引きずられるようにして、一番奥に停まっていた車の陰に連れていかれ、そのまま、アスファルトの地面に押し倒された。
こうなると、通りから全く見えなくなってしまう。
運良く通行人がいたとしても気付いてもらえない、死角になる場所だった。
男は無言のまま、月子の上に馬乗りになると、服の上から両手で胸をわしづかみにし、強く揉み始めた。
真夜中の駐車場に、男の荒い息づかいだけが響く。
月子は体を硬直させ、触られている感覚を意識しないようにして耐えた。
アスファルトとタイヤの匂いがする。
横を見ると、ブロック塀とアスファルトの間から雑草が生えていた。
暗いせいか、花は閉じてしまっているが、タンポポだ。
こんな時に、そんな事に目がいくのが月子はなんだか不思議だった。
一心不乱に胸を揉んで興奮した様子の男だったが、硬い表情でただ我慢している様子の月子を見ると手を止めた。
そして月子のあごを片手で押さえると、もてあそぶようにゆっくりと頬を舐めた。
「うっ……」
思わず声を漏らした月子を見て、男はにやりと笑った。
「どうだ、気持ちいいだろう」
月子が黙っていると、男は乱暴に月子の着ていた服をまくり上げた。
ブラジャーを着けた豊かな胸があらわになる。
「いや……」
男を怒らせないようにするつもりだったが、月子は反射的に拒否の言葉を発してしまった。
あわてて男の顔色をうかがったが、不気味な笑みを浮かべているだけだった。
「すぐに気持ちよくなるさ……」
男はブラジャーに手をかけ、それもまくり上げた。
張りのある二つの乳房が元気よく飛び出し、プルンと揺れる。
強く揉まれたせいか、月子の気持ちとは裏腹に、乳首が固く隆起していた。
「すごいじゃないか……きれいなおっぱいだ」
男は両手で月子の胸を包み、揉み始めた。
そしておもむろに、片方の乳房にしゃぶりついた。
乳首を舐め、吸い、舌先で転がし……男はあらゆる方法で乳房を堪能した。
もちろん、舐めていない方の乳房も解放せず、ずっと手でもてあそんでいる。
「さて、今度はこっちだ。両方かわいがってあげないとな」
そう言うと、男はもう片方の乳房に口を付けた。
月子はずっと耐えていたが、もう限界だった。
「うっ……んん……」
乳首を入念に、思いのほか優しく責められ、体が反応し始めている。
甘い吐息がもれ、声が出てしまう。
(こんな状況なのに……)
月子は唇を強く噛んだが、心の中でどうあがいても、溢れ出す快感から逃れることはできなかった。
「ずいぶん気持ち良さそうじゃないか……襲われてるって言うのに喘ぎ声まで出して……少しくらいはいいが、大きな声は出すなよ」
そう言って、男は乳首を軽く噛んだ。
「んうっ──!」
激しい快感に、月子は身をのけぞらせた。
しかし、大きな声が出そうになるのは懸命にこらえた。
「声を我慢したんだな?」
男は猫なで声を出し、荒い息づかいで胸を上下させる月子の頭を撫でた。
返事などしたくはなかったが、返事を待つ男の視線から逃れたくて、月子は小さくうなずいた。
すると男は勝ち誇ったような笑みを浮かべて言った。
「いい子だ、その調子で頼むぞ……」
男は馬乗りになっていた月子の体から離れ、傍らに移動すると、スカートをまくり上げ、パンツを脱がせにかかった。
月子は一瞬身を固くしたが、諦めたように力を抜いた。
(どうすることもできない……)
男はあらわになった月子の恥部を満足そうに眺め、柔らかな陰毛をじっくりと撫でた。
「足を開くんだ」
男に言われ、月子はおずおずと、ほんの少し足を開いた。
「もっと」
逆らえるわけもない。月子は仕方なく、大きく足を開いた。
「そうだ。やればできるじゃないか」
そう言って男は月子の陰部の奥深くに手を伸ばし、指を這わせた。
にゅるんという、滑るような感触。
月子にもそれが分かり、激しい羞恥心に襲われた。
「うわっ、ぬるぬるじゃないか」
男はわざとらしく言うと、クチュクチュと音を立てながら月子の陰部を刺激した。
「ああん……ううっ……んあっ……」
「こんなにするなんて、悪い子だ。どうだ、そうだろう?」
男は調子に乗り、この状況を楽しみ始めていた。
「こんなに感じて……おまえはスケベで悪い子なんだぞ……わかるな?……返事は?」
「…………はい」
男に促され、月子はかすれる声で返事をした。
月子はもう、快感の渦に溺れかけていた。
そんな月子の様子に男は満足げにうなずくと、今度はクリトリスを刺激した。
「ああっ……んんっ!」
月子は身をくねらせ、苦悶の表情を浮かべ、喘いだ。
「これはどうだ?」
そう言うと、男はためらいもなく、月子の膣内に深く指をうずめた。
「あぁんっ……やぁっ……ん」
男が指を動かすと、さらに強い快感の波が押し寄せてくる。
月子は、この状況がどんなに辛いものなのか、もうほとんど考えられなくなっていた。
「本当に悪い子だ」
男が言うと、月子の口から自然に声が漏れた。
「うぅっ、ごめんなさい……」
それを聞いた男の目が輝いた。
指の動きを激しくしながら、男は言った。
「そうだな。そんな悪い子には……お仕置きしないといけないなぁ」
快感に囚われ、頭の中が真っ白になっていた月子だったが、お仕置きと聞くと、恐怖心が蘇ってきた。
それを察知したのか、男は付け加えた。
「俺のモノを入れてお仕置きをしてやる。どうだ?」
月子は”お仕置き”の意味を理解した。
同時に、自分がその”お仕置き”を強く求めていることに気付き、複雑な気持ちになった。
しかし、膣の中で動き続ける男の指から与えられる快感に、月子の最後の自尊心は簡単に飲み込まれてしまった。
「は、はい……」
月子は了承の返事をした。
「じゃあ、お願いするんだ」
男は笑みを浮かべ、指をさらに激しく動かしながら言った。
快感にもだえながら、月子は必死に応えた。
「はい……お、お願いします……うっ、あぁん……お仕置きを……してください……」
こんな言葉を発するのはとても恥ずかしかったが、言ってしまうと月子の心の中で何かが壊れたようだった。
快感はさらに強まり、月子は喜びすら感じた。
「ようし、いいだろう」
男はそう言うと、自分のズボンを下げた。
そして、固く大きくなったモノをゆっくりと、月子の奥深くへ突き刺した。
ぐっしょりと濡れた月子の中に、それは抵抗なく入り、男は快感のうめき声を漏らした。
「あぁ、あぁ……!」
月子も、あまりの快感に喜びの声をあげていた。
最高の快感が体中を駆け巡っている。
男はゆっくりと腰を動かした。
「どうだ、気持ちいいか?」
「はいぃ……んっ……気持ち……いいです」
男が腰を強く、激しく動かすと、月子は絶叫したい程の快感に襲われたが、必死にこらえた。
快感で頭は真っ白でも、大声を出すのがどれだけ危険かという事は忘れていなかったのだ。
男は腰を動かしながら、両手で月子の乳房を揉みしだき、きゅっと乳首をつまんだ。
「あぁっ、んっ……!」
月子はあまりの快感で崩れた表情の上に、さらに歓喜の表情を浮かべた。
「あっ、ああっ、気持ちいいっ……もっ、もう、だめ……んっ、ああっ!」
月子はビクンビクンと体を痙攣させ、激しく身をのけぞらせた。
「俺も……もう……!」
男は寸前で引き抜くと、月子の上に大量の精子を発射した。

「はぁ……はぁ……」
勢いよく飛んだ白濁液は、月子のお腹や乳房、顔にまでかかっていた。
「ふっ……」
男は荒い息を整えながら、自嘲するように小さく笑った。
中で発射するつもりだったのだが、激しく感じる月子に情が移ってしまい、それができなかったのだ。
しかし、そんな良心は何の意味も成さない。
結局、男は月子を犯し、傷つけただけなのだ。
男はズボンを上げ、放心状態で横たわる月子を見下ろした。
「悪かったな……」
男は小さな声でそう言うと、身を低くして辺りを見回した。
そして、誰もいないのを確認すると立ち上がり、闇の中に消えていった。
「…………」
月子は横たわったまま宙を見ていた。
まだ快感が体に居座っている。
傍らに咲いていたタンポポを見ると、花が開いていた。
(あれ……?)
空を見上げると、大きな丸い月が出ていて、とても明るかった。
(月明かりでも開くんだ……)
なんだか、タンポポが自分を励ましてくれているような気がする。
「だいじょうぶよ……」
月子は自分に言い聞かせるようにそう呟き、ゆっくりと体を起こすと、放り出されたバッグからティッシュを取り出し、体中に付いた男の精液を拭いはじめた。

おわり